宇都宮オリオン通りの昔をたどる|昭和の歴史・アーケード・街並みの変化
宇都宮のオリオン通りは、昔どんな街だったのでしょうか。現在のアーケードからは想像しにくいものの、戦後に名付けられ、昭和の中心商店街として発展してきた歴史があります。
ネオンアーチや初代アーケード、スターロードなど、時代ごとに街の表情も変わりました。この記事では宇都宮市などの公開資料を手掛かりに、オリオン通りの昔の姿と名前の由来、昭和から現在までの変化を整理します。
宇都宮 オリオン通りの昔はどんな街だったのか
オリオン通りの昔を知るには、戦後の商店街だけでなく、その前から続く中心市街地の成り立ちを見ることが大切です。現在の通りには昭和の面影と、さらに古い町名の記憶が重なっています。
オリオン通りが誕生したのは昭和23年
宇都宮観光コンベンション協会の案内では、オリオン通り商店街は昭和23年12月に誕生したとされています。戦後復興が進む中心部で、一条町・江野町・曲師町を結ぶ商店街として歩み始めました。
通りの歴史を時系列で見ると、街の姿が変わった節目をつかみやすくなります。
| 時期 | 主な出来事 | 街の特徴 |
|---|---|---|
| 昭和23年 | オリオン通り誕生 | 戦後の商店街として出発 |
| 昭和29年 | ネオンアーチ設置 | 夜の通りを明るく演出 |
| 昭和42年 | 全蓋アーケード整備 | 雨天でも歩きやすい商店街へ |
| 昭和55年 | スターロード完成 | 有名人の手形が名物に |
| 平成2年 | 2代目アーケード完成 | 現在につながる景観へ |
年表だけでなく、各時代の写真を見ると変化をより具体的に理解できます。
名前はオリオン座の三つ星に由来する
名称は、通りを構成した一条町・江野町・曲師町の三つの町を、オリオン座の三つ星になぞらえたものです。星のように三町が輝く商店街にしたいというイメージが、戦後らしい新しい名称に表れています。
曲師町には江戸時代から続く由来がある
曲師町という地名は、江戸時代初めごろに曲物を作る職人が移り住んだことに由来すると宇都宮市資料で紹介されています。つまりオリオン通りは戦後の名称でも、その場所自体には城下町以来の歴史が残っています。
昔をたどる際は、次の三つの時間軸を分けて考えると理解しやすくなります。
- 江戸期から続く曲師町などの町の歴史
- 戦後にオリオン通りと名付けられた商店街の歴史
- アーケード整備後の繁華街としての歴史
「通りの誕生」と「地域の誕生」は同じではない点が重要です。
昭和31年にはネオンアーチが通りを照らした
宇都宮市が公開する昭和31年の写真には、現在のオリオンスクエア前から西を見た通りとネオンアーチが写っています。ネオンアーチは昭和29年12月に設置され、夜の繁華街らしい華やかさを演出しました。
昭和42年に初代アーケードが整備された
ネオンアーチはアーケード建設のため昭和42年に撤去されました。同年に全蓋アーケードが整備され、天候に左右されにくい買い物空間へ変化します。現在の景観を形作る大きな転換点でした。
昭和55年にはスターロードが登場した
昭和55年には、歌手やスポーツ選手、俳優などの手形タイルを集めた「スターロード」が完成しました。宇都宮市資料では約100人分の手形があったとされ、買い物だけでなく歩いて楽しめる仕掛けとして親しまれました。
昔の写真から見える商店街のにぎわい
昔の写真では、現在より看板や装飾が強く目に入り、通りそのものが広告と娯楽の舞台だったことが伝わります。店名の変化だけを見るのではなく、歩行者の服装や照明、建物の高さにも注目すると時代感が読み取れます。
昭和のオリオン通りが栄えた背景
昭和のオリオン通りが発展した背景には、中心市街地に商業や娯楽が集まっていた都市構造があります。東武宇都宮駅や周辺の百貨店、映画館などへ向かう人の流れが、街なかの回遊を生みました。
東武宇都宮駅と中心商業地の発展
東武宇都宮駅周辺は、買い物や通勤、通学の玄関口として中心街への人流を支えました。オリオン通りは駅側とバンバ通り側をつなぐ位置にあり、目的地であると同時に人々が行き交う動線でもありました。
当時のにぎわいを考えるときは、商店街単体ではなく周辺施設との関係を見ることが重要です。
- 東武宇都宮駅を利用する人の流れ
- 百貨店や専門店を巡る買い物客
- 映画や飲食を楽しむ若者や家族
- 二荒山神社やバンバ周辺へ向かう人
複数の目的が街なかに集中したことが、商店街の活気につながりました。
買い物と娯楽が一体になった繁華街
昭和の中心街では、衣料品や日用品を買うことと、食事や映画を楽しむことが近い範囲で完結しました。オリオン通りも単なる通路ではなく、「街へ出る」体験の中心を担った場所として記憶されています。
若者文化を支えた商店街
高度経済成長期にはファッションや飲食、娯楽施設が集まり、オリオン通りは若者が集まる場所として存在感を高めました。流行を見る、友人と会う、食事をするという行動が同じ街路に重なったことが特徴です。
アーケードと街並みは昔からどう変わったか
オリオン通りの印象を決めるアーケードは、最初から現在の形だったわけではありません。ネオンアーチの時代から初代アーケード、現在につながる2代目へと変わり、路面の演出も更新されてきました。
ネオンアーチから全蓋アーケードへ
昭和29年に設置されたネオンアーチは、昭和42年のアーケード建設で姿を消しました。夜空に映える装飾から、通り全体を覆う設備へ変わったことで、オリオン通りの景観と使われ方は大きく変化しました。
変化を比べると、それぞれの時代が重視した役割が見えてきます。
| 街路設備 | 時代 | 主な役割 |
|---|---|---|
| ネオンアーチ | 昭和29年から | 夜の華やかさを演出 |
| 初代アーケード | 昭和42年から | 天候を避けて歩ける空間 |
| 2代目アーケード | 平成2年から | 現在につながる商店街景観 |
設備の更新は、商店街が時代に合わせて姿を変えてきた証拠でもあります。
現在のアーケードは平成2年に造られた
宇都宮市の「今昔」によると、現在のアーケードは平成2年に造られた2代目です。そのため「昭和レトロ」と感じる現在の景観にも、実際には平成以降に更新された部分が含まれています。
スターロードから大理石の道へ
昭和55年完成のスターロードは、平成8年度に「大理石の道」へ生まれ変わりました。宇都宮市とイタリア・ピエトラサンタ市との姉妹都市提携に伴う整備で、昭和の名物が新しい都市交流の象徴へ置き換わった例です。
昔のオリオン通りを今たどる方法
昔の姿を現地で探すなら、古写真と現在の景観を同じ方向から見比べる方法がおすすめです。建物が変わっていても、通りの幅や交差点、釜川などを手掛かりにすると位置関係をつかめます。
オリオンスクエア前で昭和31年の構図を探す
宇都宮市の昭和31年写真は、現在のオリオンスクエア前から西向きに撮影されたものです。同じ方向に立つと、ネオンアーチがあった時代と現在のアーケードを頭の中で重ねられます。
現地では次の順に見ると、昔との違いを整理しやすくなります。
- オリオンスクエア周辺で通りの向きを確認する
- 西方向を見てアーケードの形を観察する
- 釜川や交差点を位置の基準にする
- 古写真と現在の建物の並びを比較する
店舗は入れ替わっても、街路の骨格を手掛かりにすれば比較できます。
釜川と曲師町から古い町の記憶を読む
オリオン通り周辺を歩くなら、釜川と曲師町にも注目したいところです。曲師町の名称には江戸期の職人町の記憶があり、戦後の商店街より古い歴史へ視点を広げられます。
宇都宮市の今昔資料で古写真を確認する
宇都宮市公式サイトの「今昔」には、昭和31年と昭和55年のオリオン通りが紹介されています。撮影地点や設備の変化も説明されているため、昔の街並みを確かめる一次的な手掛かりとして役立ちます。
宇都宮 オリオン通りの昔を知ると見える現在
オリオン通りの歴史をたどると、現在の商店街は一度に完成したものではないと分かります。戦後の命名、昭和の装飾とアーケード、平成の再整備が重なり、今の街路景観ができています。
昔のにぎわいは街の役割の違いから考える
昔と今を単純に人出だけで比べると、街の変化を見誤りやすくなります。昭和は買い物や娯楽が中心街に集中していましたが、その後は商業環境や移動手段が変化しました。役割の変化まで見ることが大切です。
比較するときは、次の観点を持つと街の歴史が立体的になります。
- どんな目的で人が訪れていたか
- どの交通手段で中心街へ来ていたか
- 買い物以外にどんな娯楽があったか
- 通りの設備や店舗構成がどう変わったか
「昔の方が良かった」だけで終わらせず、都市生活の変化として見るのがポイントです。
昭和の痕跡と平成以降の整備が重なっている
オリオンという名称は昭和から続きますが、現在のアーケードは平成2年のものです。さらにスターロードも大理石の道へ変わりました。昔らしく見える場所ほど、年代を確認すると複数時代の層が見えてきます。
古写真を持って歩くと街の見え方が変わる
古写真の撮影地点を探しながら歩けば、普段は通り過ぎる場所にも歴史を感じられます。宇都宮市の公開資料を先に確認し、オリオンスクエアや釜川、曲師町を目印に巡ると、昭和の記憶と現在を比較しやすくなります。
まとめ
宇都宮のオリオン通りは、昭和23年12月に誕生し、一条町・江野町・曲師町の三町をオリオン座の三つ星になぞらえて名付けられました。昭和29年にはネオンアーチが設置され、昭和42年には全蓋アーケードへと景観が大きく変化しています。
昭和55年には有名人の手形を集めたスターロードも登場し、買い物だけでなく歩く楽しさを演出しました。現在のアーケードは平成2年に造られた2代目です。
昔のオリオン通りを知りたいなら、宇都宮市の古写真を確認してからオリオンスクエア、釜川、曲師町周辺を歩くと、昭和から現在までの変化を具体的に感じられます。
