JR東北本線黒川陸橋

黒川橋梁上り線は、東北本線の豊原駅と白坂駅間、栃木県と福島県境を流れる黒川に、大正9年に架けられた橋長342.8mの上路プラットトラス橋である。

東北本線は、明治19年に宇都宮―郡山間が着工、同年10月宇都宮―那須(現西那須野)間が開業、同12月には那須―黒磯間が開通、黒磯駅が開業。明治20年、黒磯―白河間が開通、豊原駅開業。明治24年9月、黒田原駅が開業した。

この路線は、旧線と呼ばれ、福島県下黒川―水原―成沢―追田原―石住-水塩大久保―黒田原駅の路線であった。

黒川橋梁は、大正9年の路線切り替えに伴い架橋されたもので、旧東北線路の上を跨ぐ形で造られたものである。表面をレンガで覆った鉄筋コンクリート造り、背の高い長方形の重量感のある橋梁の上に、7連の鋼プラットトラス橋(上路)を載せる形で造られたもので、景観的にすばらしいものがある。平成10年8月、那須地方を襲った大水害により、旧黒川橋の橋台や橋脚が流されたことから、災害復旧工事と合わせ、流されたレンガを集めた橋台のモニュメントが旧路線の線上に建てられている。

大正9年の路線変更による遺産は、現在の路線に残されている。余笹川に架かる鉄橋や洞門もこのときのものである。

名   称 JR東北本線黒川陸橋
所 在 地 那須町大字豊原、富岡、豊原甲
種   別 有形文化財/建造物
指   定
指定年月日