温泉神社境内の杉並木(おんせんじんじゃけいだいのすぎなみき)

温泉神社は伊王野氏居館跡の東約500mほどにある。この参道に江戸時代初期、伊王野氏によって杉50本が植栽奉納されたとされているが、現在は28本が残っている。本町唯一の杉並木であり、樹齢数百年を経る。領主、伊王野氏の温泉神社に対する尊祟をうかがわせるものである。

当神社の創立については和同(わどう)2年(709)と伝えられているが詳かではない。伊王野資長(すけなが)(伊王野氏始祖)が当地に領地を与えられて、社殿を造営、以来伊王野郷の総社として、伊王野氏代々と郷民の祟敬をあつめた。大正13年に改築され現在に至っているが、この間、鎌倉、室町、江戸、それぞれの時代に造営が行われたという。主祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこのみこと)、誉田別命(ほんだわけなのみこと)であるが、伊王野氏により八幡宮(はちまんぐう)も勧請(かんじょう)されている。他に多くの神社を合祀(ごうし)している。伊王野氏改易後の天領となっても、代々の代官、領民の尊祟があった。

名   称 温泉神社境内の杉並木(おんせんじんじゃけいだいのすぎなみき)
所 在 地 那須町大字伊王野1443
種   別 記念物/天然記念物
指   定
指定年月日 昭和35年10月15日