行人塚前期縄文遺跡(ぎょうにんづかぜんきじょうもんいせき)

この遺跡は、伊王野赤坂(あかさか)上の県道那須黒羽茂木線沿いの小高い丘にあり、三蔵(さんぞう)川の南岸にあたる。この付近は南向の穏やかな斜面になっていて、約1haにわたって、遺物が発見されている。この地は、標高240m前後の丘陵端で、三蔵川岸からの差は約20mの急な崖の上になっている。

この遺跡は、縄文早期から前期・中期の初めまでの(約9000~5000年前)長い時代にまたがって、人々が生活を続けていたために、発見された遺物は多種、多様にわたっている。主なものには、石器では石鏃(せきぞく)・石小刀・石斧(せきふ)・石錘(せきすい)・磨石(すりいし)・石皿(いしざら)・凹石(くぼみいし)等多数が出土している。田戸下層(たとかそう)Ⅰ式・子母口(しぼぐち)式・諸磯(もろいそ)式の古い型式とあって、器の形は深鉢が多くみられる。さらには、土師器(はじき)片や須恵器(すえき)片なども多数発見されている。

名   称 行人塚前期縄文遺跡(ぎょうにんづかぜんきじょうもんいせき)
所 在 地 那須町大字伊王野686-4
種   別 記念物/史跡
指   定
指定年月日 昭和47年7月15日