揚源寺の「アスナロウ」(ようげんじの「アスナロウ」)

揚源寺(ようげんじ)は東蘆山地蔵院(とうろさんじぞういん)といい、天台宗である。芦野氏陣屋の大手を入った正面にあるが、その境内に向かって左手奥、渓流が流れる所に不動明神が安置されており、そのうしろに御神木がある。樹高は21.6m、目通り周囲は4.5mあり、樹齢は600年を数えるとみられている。アスナロウはヒノキ科の常緑高木で寒冷地の樹木であるが、このアスナロウは分布上南限に近く、平地に近い所でこれほどの巨木は珍しいという。当地方のアスナロウは最大の巨木である。

揚厳寺の創立年代はよくわかっていないが、江戸時代初期の寛永(かんえい)年間(1624~1644)に栄賢(えいけん)和尚が中興(ちゅうこう)開山し、芦野集落センター裏の愛宕山(あたごやま)から現在地に移転したと伝えられている。大正時代の初期、芳賀郡の延生(のぶ)の地蔵尊の分霊を移した。このアスナロウは、揚源寺がここに移転する以前からあったものと考えられる。

名   称 揚源寺の「アスナロウ」(ようげんじの「アスナロウ」)
所 在 地 那須町大字芦野2901(揚源寺)
種   別 記念物/天然記念物
指   定
指定年月日 平成2年3月1日