那須町の希少動物(昆虫)(なすまちのきしょうどうぶつ(こんちゅう))
モンシロチョウの仲間に、ヒメシロチョウという可憐なチョウがいるのだが、栃木県ではほぼ絶滅といわれている。
確かに、過去においては、那須町でもほとんどの地域で見られたのだが、最近は、まず目にすることができない。
事実、2004年から行われている那須町における動植物の実態調査でも、全域ではないが、現在まで見られていないので、絶滅したといえるのかも知れない。
那須町は、県内では自然豊かな地域であり、こん虫類も多く生息している。
特に、その種によっては、県内では那須町だけにと記録されているものもある。
従って、これらのこん虫は是非とも保全が必要であると思われるので、以下、それを述べてみたい。
チョウ目チョウ類では、チャマダラセセリ、ホシチャバネセセリ、クロシジミなど、環境省レッドリスト2000において、絶滅危惧Ⅰ類や同Ⅱ類に選定されている種の外に12種を挙げることができる。チョウ目ガ類では、クモオビナミシャク、クロヤナエミシャク、ヒメツバメエダシャク、ノコバアオシャク、ハネブサシャチホコ、ジョウザンヒトリ、アルプスギンウワバ、クモマウスグロヨトウ、シマケンモンなど、関東初記録、県内では那須町のみの記録、北限記録などの種の外に2種があげられる。
コウチョウ目では、スジタマムシ、ヒメビロウドカミキリ、アサカミキリ、ハヤシクビボソハムシ、ニセコヤツボシツツハムシ、ニッコウルリハムシなど、準絶滅危惧種や情報不足の種、県内では那須町のみの記録、また、日本全国的にめずらしい種などの外に25種ほど挙げることができ、それらも分布上希少で貴重な種とされている。
カメムシ目では、ブチヒゲツノヘリカメムシ、ヒメカメムシの絶滅危惧種や那須町が県内唯一の産地になっている種の外に3種が挙げられている。
以上は、栃木県自然環境基礎調査による「とちぎの昆虫」から引用したものであるが、このように珍種や希少種が多いのが那須町の特色であり、今後の保全への努力が是非必要であるといえるだろう。
名 称 | 那須町の希少動物(昆虫)(なすまちのきしょうどうぶつ(こんちゅう)) |
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所 在 地 | 那須町内 |
種 別 | 記念物/天然記念物 |
指 定 | |
指定年月日 |